
「久しぶりに帰省したら、家の中がモノであふれ、足の踏み場がない!」
高齢の親が住んでいる実家が、ゴミ屋敷化してしまったという悩みを抱える人が増えています。
いざ片付けようとしても、どこから手をつけていいのか分からないうえに、親が片付けを拒むケースも少なくありません。
無理に片付けを進めようとすると、かえって親との関係がぎくしゃくしてしまうこともあります。だからこそ、焦らずに、親の気持ちを大切にしながら少しずつ進めていくことが大切です。
本記事では、実家のゴミ屋敷問題に直面した人のために、具体的な片付けの進め方や親を説得するためのコミュニケーション術を丁寧に解説します。
単なる「掃除」ではなく、親の気持ちに寄り添いながら、安心して暮らせる環境を取り戻すためのステップを一緒に考えていきましょう。
もくじ
高齢の親の家がゴミ屋敷になってしまう原因
高齢の親の住む家がゴミ屋敷化してしまう背景には、単なる「片付けが苦手」という理由だけでは語れない、さまざまな心身の変化や生活環境の問題が関係しています。
年を重ねるにつれて体力や判断力が低下し、思うように掃除やゴミ出しができなくなったり、長年の暮らしの中で物への愛着が強まり、「まだ使える」「もったいない」という気持ちからモノを捨てられなくなるケースも少なくありません。
さらに、孤立や寂しさが重なると、他人の目を気にする機会が減り、生活環境の悪化に気づけないまま放置されてしまうこともあります。
このように、高齢者のゴミ屋敷問題は、身体的・心理的・社会的な要因が複雑に絡み合って生じるものなのです。
親を説得するための効果的なアプローチ
ゴミ屋敷の片付けを進めるうえで、最も難しいのが「親をどう説得するか」という問題です。
子どもから見れば「早く片付けてほしい」「このままでは危険だ」と感じても、当の本人である親にとっては、長年暮らしてきた家であり、積み重ねてきた思い出の詰まった場所。
説得を成功させるには、相手を責めるのではなく、親の気持ちに寄り添いながら安心感を与えるコミュニケーションが欠かせません。
ここでは、親が心を開き、前向きに片付けに取り組めるように導くための効果的なアプローチ方法を紹介しますので、参考にしてください。
頭ごなしに否定しない!
まずは話を聞いてあげましょう。
親がなぜ物をため込んでしまうのか、まずはその理由や背景を探ります。
「どうしてこうなったの?」ではなく、「何か困っていることある?」といった、相手を責めない聞き方が効果的です。
「捨てる」ではなく「片付ける」と言う!
「捨てて」と言うと拒否反応を示しやすいので、「片付けよう」「整理しよう」など、やわらかい言葉に言い換えてみましょう。
安全や健康を理由にする!
「このままだと転んでケガするかも」「火事になったら怖いよね」といった、親の体を心配するスタンスは響きやすいです。
感情ではなく“生活の安全”を軸に話すと納得してくれやすくなりますよ。
「一緒にやろう」と寄り添う姿勢で!
「手伝うよ」「一緒に片付けてみようか」といった言い方で、親に“孤立感”を与えないことも重要です。
※家族だけではうまくいかない場合、ゴミ屋敷片付け業者や地域のケアマネージャー、親戚など第三者の力を借りると、親も素直に聞き入れやすくなります。プロの意見には説得力があります。
ゴミ屋敷の片付けを自力で行う方法
まずは、「自力で片づけられる」ゴミ屋敷のレベルを知りましょう。
「自力で片づけられるレベル」のゴミ屋敷とは、
□ ゴミが床に積もっているが歩けるスペースがある
□ 臭いや害虫の発生が少ない
□ 家具や設備がまだ使える
といった状態です。
このレベルなら、正しい手順と計画を立てれば自力で片付けが可能です。
以下に、具体的な清掃方法を紹介します。
全体を把握し、片付け計画を立てる
まずは家全体を見渡し、「どの部屋から」「どの順番で」片づけるか決めます。
一気にやろうとせず、1日1エリア(例:玄関・リビングなど)を目安に。
ゴミ袋・軍手・マスク・掃除道具を事前に準備しておきましょう。
分別作業 ゴミと必要なものを仕分け
作業の基本は 「捨てる・残す・迷う」 の3分類。
捨てるもの → 明らかに不要・壊れている・使っていないもの
残すもの → 今後使う、思い出として取っておきたいもの
迷うもの → 一時的に箱などにまとめ、最後にもう一度判断
※匂いや汚れが強いものはすぐ廃棄しましょう
※リサイクル・粗大ゴミの回収日を事前に確認しておきましょう
部屋ごとに清掃する
□ 可燃ごみ・不燃ごみを袋にまとめて撤去
□ 床・棚・家具を水拭きまたはアルコール除菌
□ 換気を徹底し、消臭剤や重曹で臭い対策
□ ホコリ・カビ対策に掃除機と雑巾を併用
※特にキッチンや水回りは汚れが溜まりやすいので、最後に漂白・除菌まで行うと良いです。
!! 注意点 !!
□ カビ・ホコリが多い場所ではマスク・手袋・長袖で防護
□ 一度に長時間作業すると疲労・ストレスが溜まるため、こまめに休憩
□ 精神的にきつい場合は、友人や家族にサポートを依頼しましょう
業者に依頼すべきゴミ屋敷レベル
ゴミ屋敷の状態には段階があり、中には自力での片付けが危険・困難なレベルに達している場合もあります。
無理に自分で片付けようとすると、ケガや感染症、精神的なストレスを招く恐れもあるため、専門の清掃業者へ依頼することをおすすめします。
ここでは、どのような状態なら業者の力を借りるべきかについて解説します。
【!! 中度のゴミ屋敷 !! 自力では難しくなるレベル】
□ 床一面がゴミで埋まり、足の踏み場がほとんどない
□ 生ゴミやペットボトルが腐敗し、悪臭・虫が発生
□ 一部の部屋や収納にアクセスできない
この段階では、部分的に自力作業+一部専門業者のサポートというのが現実的でしょう。
危険物(ガラス片、カビ、害虫)への対処が必要になるため、防護装備が欠かせません。
大型ゴミや家電の処分、衛生対策は業者に依頼するのが安全で効率的です。
【!!! 重度のゴミ屋敷 !!! 完全に業者依頼すべきレベル】
□ ゴミが天井近くまで積み上がっている
□ 異臭や害虫・カビが広範囲に蔓延
□ 建物が傷み、床が抜ける・壁が腐食している場合も
このレベルになってしまうと、自力の片付けは危険で非現実的です。
有害物質(カビ胞子、アンモニアガスなど)による健康被害リスクも高いので、
専門の清掃・消臭・害虫駆除業者の対応が必要となります。
ゴミ屋敷のことならクリーンメイトにおまかせください
本記事では、実家のゴミ屋敷をどうにかしたい人必見! ~片付け方から親の説得方法まで丁寧に解説という部分に焦点を当てて解説しました。
【内容まとめ】
・高齢者の家がゴミ屋敷になる主な原因は、体力・判断力の低下、物への執着、孤独感など
・親を説得する際は、頭ごなしに否定せず、寄り添うコミュニケーションが効果的
・自力で片付けられるのは、軽度のゴミ屋敷レベルまで
・中度~重度のゴミ屋敷は、専門業者への依頼が必要
現在悩まれている方にとって本記事の内容がお役に立てれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。



















-きっかけが大切-
ゴミ屋敷に住まれている多くの方はゴミをゴミだと思っていません。
第三者から見ればゴミまたは不用品だと思ってしまいますが、ゴミ屋敷になった経緯や事情を聞くと、何かきっかけがなければ起こらないことであった事に気づかされます。
しっかりと寄り添って対話をしていくと、しだいに、片づけることを嫌がってきつく絞められた心の紐が緩んで、整理をしようという気持ちになってくれます。
これには根気と親身になって寄り添う気持ちが大切です。