アパートなど賃貸物件をゴミ屋敷にしてしまった場合、部屋から退去するにはもちろん通常より時間も費用もかかります。
この記事ではゴミ屋からの敷退去費用の目安や、費用を抑えるためのポイントを詳しく解説します。
ゴミ屋敷の問題やトラブルを解決し、新しい生活をスタートするのに役立つ情報となっていますので、ぜひ参考にしてください。
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もくじ
原状回復の費用が敷金を上回る場合
賃貸住宅をゴミ屋敷状態にした場合、退去時もしくは入居期間中でも破損や汚損の程度によっては原状回復費を求められる可能性があります。
その理由は、賃借人(部屋を契約し住んでいる人)には善管注意義務が課せられているからです。
そのため、原状回復の費用があらかじめ支払った敷金を上回った場合、追加料金がかかります。
ゴミ屋敷の多くは、湿気・カビ・害虫などにより、内装が大きく損傷していることが多く、それらは借主の不注意が原因で生じているため、原状回復が広範囲にわたるのが一般的です。
請求される金額の目安を以下にまとめました。
(1) 大規模な清掃作業
ゴミの撤去、害虫駆除、悪臭除去など、通常の清掃を超える作業が必要な場合
＜追加料金の目安＞
数万円～数十万円
⑵修繕やリフォーム
床や壁、天井などがゴミや汚れによって損傷している場合（壁紙の貼り替えや床材の交換）
＜追加料金の目安＞
壁紙の張り替え：1㎡あたり1,000円～2,000円
床材の交換：10万円～30万円以上
⑶特殊清掃
ゴミ屋敷特有の悪臭や害虫の完全除去、汚物処理などが必要な場合
＜追加料金の目安＞
5万円～50万円以上
(4) 法律違反や管理会社の損害
火災や近隣住民への悪影響が発生した場合、損害賠償が請求されることがあります。
ゴミの片付けや、清掃などにかかる費用の目安
ゴミ屋敷から退去する場合はゴミの片付けや、清掃などの作業が必要です。
費用は、作業人数やゴミ屋敷の程度によって変わるので、一概にはいえませんが、業者に依頼した場合はだいたい以下のようになります。
●軽度のゴミ屋敷（1K程度）：5万円～10万円
●中度のゴミ屋敷（1DK～2DK程度）：10万円～30万円
●重度のゴミ屋敷（3LDK以上）：30万円～100万円以上
次は、詳しい内訳を見ていきましょう。
1. ゴミの片付け費用
ゴミの撤去費用は、ゴミの量や種類、作業規模によって変動します。
軽トラック1台分（1K相当）：3万円～6万円
2トントラック1台分（1DK～2DK相当）：8万円～15万円
3トントラック以上（3LDK以上）：15万円～50万円以上
※ゴミの種類（可燃、不燃、粗大ゴミ、特殊廃棄物）によって追加料金が発生することがあります。
2. 清掃費用
ゴミの撤去後、清掃や消毒が必要になることが多いです。
- 一般清掃
＜費用目安＞
1部屋あたり1万円～3万円
ゴミの撤去後の軽度な掃除（床や窓の掃除など）
- 特殊清掃
＜費用目安＞
1部屋あたり3万円～10万円 消臭や害虫駆除、汚物処理などが含まれる場合
- カビや汚染の除去（壁や床、天井のカビや深刻な汚染の清掃）
＜費用目安＞
1箇所あたり2万円～8万円
3.その他の費用
ゴミの撤去後、清掃や消毒が必要になることが多いです。
- 運搬費 （ゴミを処分場まで運ぶための費用）
＜費用目安＞
5,000円～3万円 ※距離やゴミ量による
- 害虫駆除 （ゴキブリ、ハエ、ネズミなどの駆除）
＜費用目安＞
3万円～10万円/種類
- 消毒・消臭 （オゾン発生器や専用薬剤を使用した作業）
＜費用目安＞
1部屋あたり5万円～15万円
- 壁紙や床材の修繕 （原状回復の一環として、修繕が必要な場合）
＜費用目安＞
壁紙の貼り替え：1㎡あたり1,000円～2,000円
床材の交換：10万円～30万円以上
ゴミ屋敷の退去費用を少しでも抑えるには
ゴミ屋敷の退去費用を抑えるためには、まず自力でできる部分を増やすことが基本です。
ゴミの分別をあらかじめ行い、自治体のゴミ回収サービスを活用することで、処分費用を大幅に削減できます。可燃ゴミや不燃ゴミ、リサイクル可能なものをきちんと分けることで、業者に依頼する量を減らせる可能性があります。
その他の方法をご紹介します。
■複数の業者から見積もりを取る
価格やサービス内容を比較することも重要です。同じ規模の作業でも、業者によって料金設定や提供されるサービスが異なるため、最適なプランを選ぶことでコストを削減できます。
また、業者が繁忙期を避けて依頼することで、割引価格が適用されるケースもあります。
※経年劣化と判断される場合は、借主が支払わなくてもよい事例もあります。見積りの修繕費内訳をしっかり把握しておきましょう。
■自治体の粗大ゴミ回収やリサイクルセンターを活用
特に大型家具や家電の処分は業者に依頼すると費用がかさむため、自分で運搬できる場合は自治体の回収を利用すると良いでしょう。
不要品の中にリサイクル可能な物や買取可能な物がある場合、それらをリサイクルショップやフリマアプリで売却することも考慮すべきです。
これにより処分費用を抑えるだけでなく、少額ながら収入を得ることもできます。
このように可能な範囲でコスト削減策を行うことで、ゴミ屋敷の退去費用を抑えることができます。
業者による原状回復から退去までの流れ
ゴミ屋敷の原状回復から退去までの流れは、専門業者の力を借りることで効率的かつ安全に進めることができます。ここからは業者による一般的な手順を紹介します。
- 現地調査と見積もりが行われます。
まず、業者が現場を確認し、ゴミの量や状態、作業の難易度を把握した上で、作業内容と費用の見積もりを提示します。この段階で、依頼者の要望や予算に応じたプランを相談することが可能です。
↓
- 作業準備と分別
次に、ゴミは可燃、不燃、粗大ゴミ、リサイクル品などに分けられ、適切に処分されます。リサイクル可能な物や買取対象品があれば、業者がそれを引き取り、コスト削減につながる場合もあります。
↓
- ゴミの撤去と運搬
大量のゴミがある場合、専用車両を使って迅速に運び出します。ゴミ屋敷特有の悪臭や害虫被害がある場合には、適切な防護対策が取られます。
ゴミ撤去後は、清掃と消毒作業が行われます。長期間の汚れや臭いがある場合、消臭剤や専用の清掃機器を使った徹底的なクリーニングが実施され、場合によっては害虫駆除も行われます。
- 原状回復作業が完了
壁や床の修繕が必要な場合には、必要に応じてリフォーム業者が対応することもあります。全ての作業が終わった後、依頼者は物件を退去できる状態となり、大家や管理会社へ引き渡しが行われます。
業者による一貫した対応により、依頼者の負担が軽減され、スムーズに退去まで進めることができます。
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